マンションでVDSL方式のためか限界を超えるような遅さでしたが、なんとか改善することができました。VDSLが遅くて困っている方に役立つことがあるかもしれませんので、その経緯を紹介したいと思います。
我が家は築20年を超える分譲マンションなのですが、ISDN→ADSL→光+VDSLでフレッツNTT東日本+OCNで、携帯電話の割引のためにドコモ光+Plalaに切り替えてました。
ドコモ光は利用者の急増からか遅いと感じることもありましたが、実用上の問題となることはなくインターネットを利用できていました。

極端に遅くなりだしたのはコロナによる緊急事態宣言で皆さんが家でネットを使うようになって頃からです。Zoomが固まったりGoogle検索までタイム・アウトするようになり何か対策をしないと仕事にも影響が出るので色々と調べ始めます。

この頃の空いている時で20Mbps程度、遅いときは一桁まで下がっていました。

一番の原因は一般的に言われているようにVDSLが古すぎてそれが原因で遅くなっているものと思っていました。これを解決するにはVDSLを止めて新たに回線を引く以外にないだろうとマンションでも対応可能の方法を調べます。

J-COMはマンションに導入済みのため利用可能。ただ以前にトラブって頻繁に工事を行っているのを見ているので良いイメージがありません。
KDDIの光もマンションに導入済みですがVDSLなので対象外とします。
調べるとNURO光が直接宅内まで光を導入できる可能性があるようです。
念の為、ドコモにも遅いから直接光を引けないかを確認しましたが未対応との回答。

工事の必要性もあるのでマンション管理会社の担当者にネット関連設備の最新状況を確認。

せっかくなら速くて安いと評判のNURO光を申し込みました。
送られてくるメールとか書類の順番や手続きに不安は感じましたが、なんと対応可能とのことで宅内工事の日を迎えました。

マンションの共有部分の工事を伴うため、管理会社の立会が必要だったのですが、工事業者との時間調整などは行ってもらえず、大雑把は時間の連絡のみで管理会社を数時間も待たせることに。担当者の予定が空いていたのでなんとかなりましたが、ここでアウトになる可能性も高かったです。

工事は2人がかりで、部屋から電話線の通っている配管に光ファイバーを通していきます。部屋から外廊下の配管スペースに出て下の階に向かいます。
すべて現地で確認しながら通す場所を見つけていくようで大変そうな作業ですね。

ここまで来た段階で工事がストップ。マンションの規模や構造で敷設の方法が変わるとのことですが、回数や世帯数などでNURO光が工事方法を決めていて違う工事方法は行えないのだそうです。工事担当者がNUROを電話で確認を行っていましたが、残念ながらこのマンションには対応できないとの結論です。残念(T_T)

しかし、大きな収穫がありました。
下の階の配管スペースの前で説明を聞いていた時に気になるものを発見。
どう見ても光ファイバーと分岐のコンセントが有るではないですか!

工事の人に確認すると大きな声では言えないけどNTTの光ですって
既にNTTの光が来ているのに工事が行えないのも残念な感じです。

NURO光は断念しましたがフレッツ光が来ていることが分かったので大きく前進です。
ドコモからはっきりと未対応を言われているので、NTTに問い合わせをしたところ直ぐに回答があり、3年以上前から光配線方式に対応していることが分かりました。

ドコモからも対応済みの情報が見えるとのことなのでドコモへ改めて問い合わせをします。
ドコモは回答が来るまでに時間がかかるのですが、最初の担当者の見落としで対応可能との連絡。しかしここから具体的な話が進まない日が過ぎていきます。実際に工事が行われるまでに軽く1ヶ月を要しました。

工事までに時間がかなり空いたので、色々と調べているとPlalaが古い契約者に『次世代通信技術「IPv6(IPoE方式)」に対応したWi-Fiルーターの無料レンタルサービス』を行っているのを発見。サポートに確認するとVDSLも対象で申し込むと直ぐに無料のルーターが届きました。

VDSLは古すぎて「IPv6(IPoE方式)」には対応しないものと思い込んでいましたが、対応したルーターを使うことで利用可能となるのですね。早速に使ってみると思った以上に速度が改善され驚きました。空いている時間帯ではありますが下りで70Mbps以上出ていました。プロバイダーによって対応方法なども違うとは思いますが、確認してみることをお勧めします。

もしかして光の工事はいらなかったと思うほど劇的な改善ですが、せっかくなのでそのまま進めます。家まで直接光ファイバーを引く方法を光配線方式と呼ぶのですが、既存のVDSLとは別の光ファイバーでマンションまで繋がっているらしいのでマンション内の混雑も避けれそうです。NTTは1本の光で最大32世帯と決まっているようで世帯数の多いマンションの場合は利用者数に合わせて引き込む光の本数も変わるのですね。たしかにそうじゃないと大型マンションでは遅くて使えなくなりますものね。

NTTの工事は室内から廊下の配管スペースに光ファイバーを通します。今回は1人でしたが昔は2人だったそうです。数時間で機器の設置まで終わりGoogleスピードテストをすると100Mbps程度。工事の人によると200Mbps程度が多いとのことですが、信号の強さなどは正常なので様子を見ることに。

あまり速くなった実感はなく稀に数秒間繋がらないこともあり問い合わせの前にぷららのサポートページをチェックするとIPv6(IPoE方式)の設定方法で気になる点を発見。
ひかり電話対応ルーター(ホームゲートウェイ)を利用している場合には、Wi-FiルーターでIPv6に対応する必要はなく、Webの管理画面でホームゲートウェイ(HGW)によるIPoE接続」を「ON」にする必要があるようです。

この設定は反映されるまでに時間を要するようで完了後にはメールで通知が来ると記載されていましたが、連絡が来る前にいつの間にか設定が変わったようです。管理画面を見ても変更待ちなのですがIPv6(IPoE方式)で繋がっているのでそのまま使います。

変更後ですが速い時は下りで500Mbps以上と通信が途切れるようなこともなく安定しています。

ドコモとNURO光のサポート対応には色々と不安に思うことはありましたが、結果オーライで快適なネット環境となりました。

今回わかったことは
  • VDSLでもIPv6(IPoE方式)で改善する可能性がある。
  • マンションでも部屋まで直接光を通せる可能性がある。

当マンションに光配線方式が導入された経緯は分かりませんでしたが、確認や相談を行うならNTT直が確実で話が早いことは間違いなさそうです。管理会社の担当者が光を導入済みなのを認識していないのも謎ですが、昭和世代としてはこれが令和のサポートと認識できました。