12月の中旬から発売が開始されている電力線を利用したLANをご存知でしょうか。

一般家庭やオフィスに張り巡らされた電力線を利用したネットワーク接続の技術で、既存のコンセントに専用アダプターを接続するだけで、簡単にLAN接続が行えるものです。
技術的には、家庭内止まらず電柱を経由して直接インターネットに接続することも可能なようですが、日本では建物の中だけでの利用で認可が出ているそうです。

正式には「電力線通信(PLC;power line communication)」と言い松下電器産業などから専用のアダプターが発売されています。

価格的には2台セットが2万円前後で、手が届く範囲なのですが、実際に使い勝手や速度が気になるところです。

日経パソコンの評価レポート「話題の電力線通信アダプターの実力を検証!」などを見ると最大で最大約30Mbps程度で、ノイズの影響を受けやすく環境により10Mbpsまでダウンするのが少し気になります。

かなりノイズには影響されるようで、フィルター付きの電源タップなどでは利用できないとのことですし、携帯電話やパソコンのACアダプターの影響を受けるため、直接電源コンセントに繋ぐ必要があります。

ノートパソコンには、標準で無線LANの機能が備わっているものがほとんどですので、需要はなさそうですが、速度的には有線LANと無線LANの中間で、接続の容易さや価格は魅力的ですので、ディスクトップPCやデジタルテレビのLAN接続の選択肢になるかもしれません。

周辺の機器に影響を与える可能性がある、メーカー間での互換が無いなど、未解決の問題もあるようですので、デメリットや特性も理解した上で、PC10台程度までの小さなオフィスや家庭で、これからLANを構築する方は検討されてもよいかもしれません。